企業のみなさまへ
脳機能イメージング研究センター(ANC)は、PETイメージング・MRIをはじめとする最先端の脳イメージング技術を基盤に、製薬企業・医療機器企業との産学連携を積極的に推進しています。創薬の探索段階から臨床応用まで、様々な形でのご協力が可能です。
トータルステージ脳疾患創薬アライアンス
認知症、うつ病などの精神神経疾患の治療薬開発は、多大な費用と時間を要し成功率も高くありません。この状況を打破するには、病態や薬の効果を正確に捉える「ものさし」が必要となります。画像検査や血液検査はこの「ものさし」をもたらしてくれますが、診断や治療の目的に応じた検査法を、単独の研究機関や企業が開発するのは容易ではありません。
QSTは複数企業との同時連携で画像検査法を開発する体制を築く目的で、第1期アライアンス事業の一つとして「量子イメージング創薬アライアンス『脳とこころ』」を2017年9月に発足させ、2023年3月まで活動を展開しました。このアライアンスには、10社近い製薬企業が参画し、パーキンソン病などで病態の中心となるαシヌクレイン病変を、ポジトロン断層撮影(PET)で画像化する技術を開発して、世界で初めて学術誌に報告するといった成果を上げました。その一方で、このアライアンスでできることは、画像検査技術の開発における中間段階のみであり、最初の段階である画像化すべき標的物質の探索や、最終段階である大規模な臨床試験を実現するには、アライアンスの枠組みを拡張する必要が生じました。また、安価で手軽に「ものさし」が得られる血液検査の開発も推進し、画像検査と補い合う形で活用できる体制も求められました。
そこでアライアンス第2期事業において、世界でも有数のブレインバンクや脳疾患遺伝子・体液バンクを運用する新潟大学脳研究所が拠点として参画しました。これによりヒト試料を用いて、画像検査や血液検査の標的となる物質を探索することが可能になりました。また、2020年にQSTが中心となり構築した、認知症と関連疾患の画像検査と血液検査を相互促進的に開発する多施設連携研究体制(MABB:Multicenter Alliance for Brain Biomarkers)を組み込みました。MABBには国内の20近い臨床施設が加わっており、これを活用することで臨床試験を強化するとともに、企業の目的にも適う画像と血液の「ものさし」が得られるようになりました。
こうした新体制は、画像検査や血液検査の開発のみならず、治療薬開発の最初から最後までの段階を促進しうることから、「トータルステージ脳疾患創薬アライアンス」と名付けられ、2023年4月に正式な発足に至りました。「トータルステージ脳疾患創薬アライアンス」はその名の通り、創薬の基礎から臨床までの全ステージをカバーし、認知症をはじめとする神経疾患、高齢発症うつ病などの精神疾患を標的とした画像・血液バイオマーカーの開発と治療薬開発を一体化して推進します。開発で得られた成果をいち早く医療に活用する取り組みとして、血液検査によるスクリーニングと画像による精密検査をつなぎ合わせた「次世代診療ワークフロー」と、治療薬候補物質の動物での試験や臨床試験を企業と連携して実施する「創薬プラットフォーム」の実現を目指します。
連携・共同研究のご案内
共同研究
企業・研究機関との共同研究を受け入れています。脳イメージングを活用した研究テーマについて、ANCの研究者と連携して推進することができます。
受託研究
PETイメージングやMRI撮像を受託研究として実施しています。研究目的に応じた撮像プロトコルの設計から、データ収集・解析支援まで対応可能です。
協力研究員
協力研究員として当センターに所属していただき、短期間ANCの施設・設備を活用しながら実験を行う形での受け入れ実績もあります。
・PET装置を用いたin vivoイメージング(各種放射性リガンド対応)
・MRI撮像(構造・機能・拡散など多様なプロトコルに対応)
・画像解析・データ処理に関する技術支援
・短期滞在による集中実験(協力研究員として受け入れ)
・研究テーマに応じた連携研究員・共同研究者としての参加
連携の形態や条件については、研究の目的・規模・期間に応じて柔軟にご相談に応じます。まずはお気軽にお問い合わせください。
研究内容
ANCでは4つの研究グループが連携し、脳イメージングを基盤とした多角的なアプローチで脳科学研究を推進しています。各グループの詳細な研究内容は、それぞれのページをご覧ください。
お問い合わせ
アライアンスへの参画、共同研究・受託研究のご相談、またはANCの研究設備・技術についてご関心をお持ちの方は、下記よりお気軽にお問い合わせください。担当者よりご連絡いたします。
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